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重大な病気なの?犬が下痢をした時の原因と正しい対処法を徹底解説!

犬の下痢の原因と対処法
「ドッグフード大百科」編集長
「ドッグフード大百科」編集長

こんにちは!ドッグフード大百科の編集長ヒロミです。

愛犬が下痢をした時って本当に心配ですね!「寄生虫、ウイルスなどによる感染症」「重度の胃腸炎や膵炎」「ドッグフードの変更」など、日々の生活による環境変化などでも、お腹を壊す場合があります。

「犬の下痢」は、体調不良のサインとして、「家で様子を見るべきか?」「動物病院に連れていくべきか?」適切な判断をしてあげないといけません。

犬が下痢をする原因を知らずに、間違った対処法で放置していると、「命を脅かす病気にかかっていた・・・」という可能性もあります。

犬の下痢は、気づきやすい症状の一つですが、消化器疾患が原因で下痢をする場合から、そうでないものまであります。出血が出ている時の方が、重症だと感じますが、血便がなくても重篤な疾患が隠れている場合も考えてあげないといけません。

そこで、犬が下痢をする原因や考えられる症状、対処法までしっかりと説明していますので、参考になれば幸いです!

Contents

犬の下痢は「小腸性下痢症」と「大腸性下痢症」がある

犬の下痢には、小腸性・大腸性による2種類があります。小腸性と大腸性の下痢には、症状・原因・対処法などの違いもあります。この2つの症状を理解することで、犬の下痢の状態を判断しやすいので、参考にしてみてくださいね!

犬の小腸性下痢症の症状・原因・対処法とは?

小腸性の症状
  • 水様便(シャバシャバ)の下痢
  • 便の量と回数がいつもより増加する
  • お腹が浮腫(むく)んでいる
  • いつもよりおならが多い
  • 水を飲む量が増えた
  • 口臭がいつもより臭う
  • お腹がゴロゴロ、ギュルギュルと鳴っている
原因 慢性腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、リンパ管拡張症、腫瘍、膵外分泌不全症、胆嚢障害、アジソン病(副腎皮質)、尿毒症(腎臓)などの疾患と随伴する形で発症することがあります。
主な対処法 急性の場合は、12時間ぐらいの脱水と、24時間の脱食します。また、下痢止めの投与なども行います。何らかの疾患と併発して発症した場合は、病気に対する治療から優先します。

小腸は、食べ物を消化して栄養を吸収する役目がありますが、上記の原因以外で考えれれる下痢もあります。お腹を冷やしたり・暴飲暴食で、小腸の水分バランスが崩れてしまい、軟便シャバシャバ(水様便)の下痢をすることがあります。

これは、管内を通過する消化物の水分含量を一定に保とうとするのですが、分泌機能と吸収機能の水分バランスが崩れることで、下痢を引き起こし、小腸性下痢においてよく見られます。3週間以上も下痢が続く場合は「慢性下痢症」とも呼ばれています。

慢性下痢症や低アルブミン血症の疑いがある場合は、血液検査をしてアルブミン数値が低下していないか診察してもらいましょう。

小腸性の下痢の特徴は、1度の排泄の量が多いですが、何度も繰り返してしまうことはありません。長く続くようであれば、「脱水症状」「嘔吐」「体重が減る」ことがあるので注意が必要です。2~3日様子を見て、まだ続くようであれば、獣医師さんに相談することをおすすめします。

犬の大腸性下痢症の症状・原因・対処法って?

大腸性の症状
  • 便の回数が増える
  • 血便や粘液便の下痢をする
  • 出そうとしても便が出ない
  • ゼリー状(泥状便)の下痢をする
  • 嘔吐もある
  • お尻を痒がる
原因 慢性腸炎、腫瘍(良性ポリープ・リンパ腫・腺癌・平滑筋腫etc)、アジソン病(副腎皮質)、尿毒症(腎臓)などから併発して発症することがあります。また、異物の誤飲や食物アレルギー・繊維の大量摂取に伴う腸内細菌の過増殖なも原因の一つです。
主な対処法 急性の場合は、12時間ぐらいの脱水と、24時間の脱食が必要です。また、下痢止めの投与なども行います。何らかの疾患と併発して発症した場合は、病気に対する治療から優先します。過敏性腸症候群の疑いがある場合は、ストレスを取り除いてあげることも有効でしょう。

水分やミネラルを吸収する役割がある器官で排泄物を作っているところが大腸です。大腸性下痢症の特徴は、粘膜が混ざった状態で排泄されるので、ゼリー状(泥状便)の下痢をします。

小腸性の下痢は、排泄物が多かったですよね!逆に、大腸性下痢症は、量が少なく回数も多いのが特徴です。

大腸は、小腸に近い「盲腸」「結腸」「直腸」があり、水分の分泌と吸収を繰り返して、消化物の水分含量を一定に保とうとします。小腸と同じく、この腸管内における水分バランスが崩れると、下痢が発生してしまいます。

これは、大腸の動きが活発過ぎたり、粘液の分泌が多すぎることが原因です。

胃腸炎などの病気である場合を除くと、急激な温度変化、食事の変化や体質に合わない食事を与えている、過度のストレスなどが原因です。食べムラがあるからと頻繁にフードを変えていると、消化が追いつかなくなって下痢をしやすくなります。また、子犬の下痢は、寄生虫が原因のこともあります。

出典:犬の「下痢」は病気のサイン?毎日の便で愛犬の健康管理!

腹痛を伴うので、便がなかなか出なかったり、体重の減少もみられることが特徴です。ウイルス感染や過敏性腸症候群でも随伴して、下痢を引き起こすことも!

大腸性下痢症には、「浸透圧性下痢」や「慢性下痢症」など長期に渡り続く場合もあります。

こちらも動物病院で相談することをおすすめします!

犬が下痢をする原因って?3つの危険度を徹底解剖!

原因 危険性 内容
誤飲誤食が原因 危険性が高い食べ物を食べてしまった場合などはすぐに診断してもらいもしょう。
中毒症状が原因 危険性はそこまで高くないが、症状が続いている場合は注意しましょう。
ストレスが原因 危険性が低く心配する必要はありませんが、続く場合は診察してもらいましょう。

犬の下痢には小腸・大腸が関係してきますが、危険性が高いものから低いものまであります。下痢の状態を3つの危険度で分析してみましたので参考にしてみてください。

1、危険度が非常に高くすぐに治療が必要な下痢とは?

危険度が高い犬の下痢

これは良くあることですが、犬が食べると危険な、「中毒性の食べ物・焼き鳥などの串・人用の飲み薬・おもちゃ・靴下・ビニール袋など」を、誤って食べてしまうと、腹・胃・小腸などに異物が詰まり「呼吸困難」「食道梗塞」「腸梗塞」「腹膜炎」「中毒」で下痢や嘔吐を繰り返します。

さらには元気がなかったり、呼吸が苦しい状態が続いている時に放置しておくと大変危険です。

また、「短時間(数分単位)で下痢が続いている場合」「水様便(シャバシャバ)の下痢で血便が混じっている場合」「さらに嘔吐を伴っている場合」など、何らかのウィルスが原因で、急性胃腸炎になって下痢をしていることも考えられます。

このような場合は、非常に危険な状態と判断できるので、すぐに動物病院で診察してもらいましょう!

その他、危険度が高い下痢
  • 重度の胃腸炎や膵炎による下痢
  • 体内に寄生虫がいる場合の下痢(子犬・老犬は特に危険)
  • 内臓疾患が原因で起こる下痢(膵炎・炎症性腸疾患(IBD)・消化管腫瘍)

犬の嗅覚は、人の何十倍と優れていて、上記のような危険な物を食べないと思っていても、興奮した状態の場合に誤って食べたりするようです。元気がなく、いつもと様子が違う時は、化粧品や日用品など何かが無くなっていないか確認してみましょう!

無くなっている物や、誤食したものを獣医さんに伝えることで、治療がしやすくなりますので、忘れず確認してくださいね!

2、危険ではないが、注意した方がいい下痢って何?

注意した方が良い下痢

犬が食べると危険な「人間用の食材」があり、危険度が高・中・低レベルと異なります。食べたものによって違いはありますが、中毒症状の下痢や嘔吐などの可能性もありますので、下痢や嘔吐が収まらない場合は、獣医さんに相談しましょう。

また、「季節の変わり目などに起こる下痢」なども考えられますが、1日~2日様子を見ても改善しない場合は注意が必要です。下痢が長く続くと、脱水症状を引き起こす事もありますので、整腸剤や下痢止めを処方してもらう必要があります。

その他、危険度が中の下痢
  • 腐ったもの、雑草などの拾い食いで下痢が治まらない場合
  • 食物アレルギーによる下痢が原因の場合
  • ウィルス性が原因の下痢(犬パルボウイルス、コロナウイルス等)
  • 細菌性が原因の下痢(サルモネラ菌等)
  • 慢性腸炎が原因の下痢など

ウィルス性や細菌性など感染症が原因の場合は、定期的なワクチン接種で防ぐことが出来ますのでしっかりと行いましょう!

3、危険度は低いが、下痢が続く場合は獣医に相談しよう!

心配なら相談する方が良い下痢

胃腸の調子や体調不良によって下痢をすることがあります。「胃痛や胃の調子が悪い」という自覚症状がある犬は食べ残しをしますが、基本的に出された食事は全て食べてしまいます。

自覚症状がない犬は、食べ過ぎで下痢をする場合もあるので、ドッグフードの量を調整してあげましょう!

危険度が低い下痢の中でストレスが原因の場合があります。「病院など不慣れな場所に行った時」「トリミングが嫌いな犬」「慣れない旅行をした時」「いつも鳴らない嫌な音がした時」「他の犬と接触した場合」などストレスが原因で下痢をする場合もあります。

季節の変わり目や引っ越し、ペットホテルに預けられるなど、普段と生活環境が変わると緊張やストレスを感じ、腸の機能が低下して下痢をすることがあります。環境の変化のみならず、犬は何かしらのストレスを感じると下痢などの症状が見られるので、注意してください。

出典:犬の下痢の原因や対処法――危険度の高い犬の下痢とは

その他、危険度が低い下痢
  • ドッグフードの変更による下痢
  • おやつの変更や与える頻度が変わっての下痢
  • 食べ過ぎ、飲みすぎ(暴飲暴食)が原因の下痢
  • 環境変化などのストレスが原因の下痢

「犬の下痢」の7つの特徴!対処法ってあるの?

症状 危険度レベル 備考
下痢と嘔吐 中毒性が原因の場合が多いので動物病院で診察してもらいましょう!
下痢&便+ゼリー状 症状の改善が見込めない場合は獣医に相談しましょう!
元気なのに下痢 1~2日様子を見ても大丈夫です。
水下痢が続く ウィルスや細菌性の場合は水下痢が続くことがあります。
軟便の下痢 1~3日ほど様子を見ても大丈夫です。
下痢と嘔吐+震える 中毒性の下痢や他の疾患がある場合があります。
下痢+血便 一時的な場合は様子を見ましょう。続く場合は診察してもらいましょう。

下記の症状がある場合は、獣医師に相談した方が良いのか?自宅で対処しても安全なのか?を危険度をチェックしました!「犬の下痢」の特徴と対処法とについてもまとめてみましたので参考にしてみてください。

1、犬が下痢と嘔吐の両方している場合

危険度
特徴 中毒性のものを食べた可能性が高く、下痢と嘔吐の両方が症状としてある場合があります。そのまま放置していると脱水を起こしてしまう可能性が高いです。胃腸炎や膵炎が疑われる場合は熱がでることもあります。
対処法 早めに動物病院で受診しましょう。状態にもよりますが、皮下点滴などが必要になることもあります。

動物病院に連れて行くときは、愛犬の健康状態、下痢の状態(回数や便の状態)、嘔吐をする時の特徴、吐物の特徴などを記録して、獣医さんに知らせましょう!

排泄物そのものを持参して検査してもらうことも、診断の手がかりになります。こうした情報を提供することで、早期回復の見込みが高くなることもあります。

夜間などでも対応してくれる動物病院もありますので、下痢や嘔吐を繰り返していたら、連れていくことも考えてあげましょう!

2、犬の便や下痢にゼリー状のウンチが混ぜっている場合

危険度
特徴 ゼリー状=粘液便の正体は粘液です。粘液便の特徴は「分泌性大腸炎」という症状と判断されることが多く、体質に合わない食事が原因であることがあります。または、細菌による感染や消化吸収不良という場合もあります。健康そうで元気な事が多く、見た目ではわかりにくい特徴があります。
対処法 食欲があり元気な場合で、ごくたまに粘液便が出る時は特に気にする必要はありません。しかし、症状の改善が見込めない場合で、粘液便が続いているときは動物病院で診断してもらいましょう。

ゼリー状の便(粘液便)が、ある程度の硬さを保っている場合は、経過観察で様子をみて、何日も続くようであれば獣医さんに相談してみましょう。

また、ドッグフードの脂肪分が愛犬に合っていない事で粘液便になっている事もあるのですが、この時の対処法としては、脂肪分の少ない食事に切り替えて様子を見てください。

下痢気味やウンチが柔らかい場合に注意してほしいことは、排泄物と一緒に犬の体の水分量が減ってしまう事で脱水状態になってしまう事です。なので、水分の摂取量を増やす為に、ドッグフードと水分を混ぜたり、水分補給がしやすい環境にしてあげましょう!

3、元気なのに犬の下痢が続く場合

危険度
特徴 ドッグフードの切り替え時や、何らかのストレスによって一時的な下痢の場合は、元気な時がほとんどです。下痢以外の症状が出ている場合は、感染症を起こしている可能性があります。
対処法 空腹時に胃液が出てしまう子は、フードをいつもより少なく与えてみてください。その心配がない犬は、半日ほど脱食して様子を観察しましょう。また、無糖のヨーグルトを小さじ程度与えてみてもいいでしょう。それでも下痢が続く場合は獣医さんに相談しましょう。

元気で食欲がある時の下痢に多いのが、ドッグフードの切り替え時やストレスによる一時的な場合が考えられます。1~2日ほど様子を見て、下痢がなかなか治らない場合は、一度病院で診察してもらった方が安心です。

また、一時的に改善していた下痢が再び繰り返すようになった場合は、「ウィルス・寄生虫・細菌」などの感染症の可能性もあります。また、食物アレルギーや慢性腸炎の可能性もあります。愛犬の下痢が続いていて心配な時や、いつもと違うと思ったときは、すぐに動物病院で検査してもらってくださいね!

4、犬の水下痢が続く場合

危険度
特徴 ウィルスや細菌性の疑いがある下痢は、数日間酷い水下痢が続きます。また、水下痢が酷くなっている時は、タンパクが漏れアルブミン数値が低下していることが原因で泥のような下痢や水下痢になっている場合もあります。
対処法 早めに動物病院で受診しましょう。状態にもよりますが、タンパクが漏れてアルブミン数値が低下している場合は、ステロイド治療になります。

水下痢を犬がする場合は、下痢の原因を特定することが重要になります。なるべく早く動物病院で検査してもらうことをおすすめします。

犬の下痢は、軟便や下痢を治療する為に投与される薬の影響が多いようです。多くの水下痢は、冷えが原因で排泄することが難しい状態が続いたことによって、軟便や下痢をしてしまいます。

この腸内環境が悪い状態を薬の投与で止めることを続けてきた結果、タンパクが漏れアルブミン数値低下という治らない症状になっていることが多いようです。

5、犬が軟便の下痢をしている場合

危険度
特徴 軟便の下痢をしている場合は、ドッグフードやおやつなどの食べ物が原因の可能性が高いです。いつもと違う食物を与えたときに柔らかいウンチなどの軟便をすることがあります。
対処法 状況や状態にもよりますが、軟便する前に与えた気になる食材や、フードの与えすぎなどを控えてみましょう!心当たりがなく、軟便などの下痢をしている場合は、1~3日様子を見て改善されなければ、獣医さんに診断してもらいましょう。

軟便の場合は、食べ物が原因でウンチが柔らかくベタベタしている可能性があります。また、ドッグフードの量を増やしたり、切り替えを行った後なども軟便になることがあります。また、新しく購入したドッグフードの食材が、軟便を引き起こしている場合もあります。

ドッグフードの切り替え時に軟便になってしまった場合は、切り替え前のフードと新しいフードの与えるバランスを調整してみましょう!

  • 1日目 切り替え前のフード90%/新しいフード10%
  • 3日目 切り替え前のフード75%/新しいフード25%
  • 5日目 切り替え前のフード50%/新しいフード50%

少しづつ消化器官に負担を掛けないように切り替えてあげることも大切です!

6、犬が下痢・嘔吐さらに、震えるの症状がある場合

危険度
特徴 下痢・嘔吐など同時に引き起こしている場合は、中毒性が原因の場合や他の疾患になっている場合があります。体が震える場合は、冷え・ストレス・精神的なものが原因の場合もあります。
対処法 早めに動物病院で受診しましょう。状態にもよりますが、皮下点滴などが必要になることもあります。

下痢・嘔吐・震えるなどの症状が重なっている場合は、「中毒性」「感染症」「ストレス」「冷え」などが考えられます。また、小型犬や子犬の場合は、ちょっとの腹痛があっても食欲がなくなりますので注意しましょう!

震えている時は、「体を丸めるような姿勢ではないか?」「身体を触ると痛がったりしないか?」「怒ったりしないか?」などを愛犬の様子を確認してみましょう!このような場合は、『お腹が痛い』というサインかもしれませんので、診察してもらいましょう!

7、犬が下痢をして、血便もある場合

危険度
特徴 赤い血便がある時は、大腸で出血していることがあります。元気や食欲があって一時的に血便をしてしまった場合は、少し様子を見ましょう。黒色便をしている場合は、何かしらの病気になっていることが考えらえます。
対処法 赤色の血便の時は、少し様子を見てから、気になる方は診察してもらいましょう。また、黒色便の場合は、早めに動物病院で診察してもらいましょう。

犬が血便をした場合は、下痢なのか、固い便なのかで判断します。固い便の場合は、肛門付近が切れていることが原因で、1~2日ほど様子をみても大丈夫だと思います。

しかし、下痢で血便、さらに嘔吐がある場合は、中毒性がある食材(玉ねぎなど)を食べた可能性があり非常に危険です!すぐに動物病院で診察してもらいましょう!

大腸がんや大腸ポリープによって腸管の粘膜に腫瘍ができると、腫瘍からの持続的な出血や便が通過する際に腫瘍から出血を伴って、それによって血便が出ることがあります。大腸がんや大腸ポリープによる血便は、あまり下痢を伴わないことが多いですが、腹部症状が※ほとんどないにも関わらず下痢と便秘を繰り返す時は要注意です。

出典:下痢になったら血便が出た!そんなときは、あの病気が潜んでいる可能性が…!

胃腸炎・胃潰瘍など胃や小腸で出血をしている場合は、黒い便をすることがあります。深刻な場合もあるので、早急に動物病院で受診することをおすすめします!

老犬に多い「3つの下痢」とは?自宅で行う対処法!

人間も高齢になってくると体調変化に敏感になりますが、老犬も同じで、食欲や運動量が減って寝たきりになる子もいて心配が多いですよね。また、体調が悪くなくても突然の下痢をすることもあります。ここでは、老犬が下痢をする原因と対処法をお教えしますね!

1、加齢が進み腸内環境が悪化して下痢をする場合

腸内環境が悪化して下痢をする場合

老犬になると、腸内環境が乱れて、免疫力の低下が原因で下痢をすることがあります。老犬の腸内環境を悪化させている原因は、老化とともに絨毛(じゅうもう)という腸内細菌(善玉菌)の場所が減少することで、悪玉菌が増えお腹の調子を崩してしまいます。

なので、対処法として腸内環境が悪くなっている場合は、ドッグフードやサプリメントなどの乳酸菌や消化酵素などで、胃腸の働きを助けてあげることが、下痢の予防としておすすめです!

2、食事や量が不適切で下痢をする場合

ドッグフードや量が適切ではない

毎日の食事(ドッグフード)やおやつによっても、下痢を引き起こしている場合もあります。例えば、成犬時と同じ量のドッグフード与えている場合は、運動量が少なくなった老犬には多過ぎます。

また、大粒から小粒のフードに切り替えたり、少しふやかしてあげたりすることで、犬の消化器官の負担を減らしてあげることも下痢対策としておすすめですね!

そして、ドッグフードが合っていない場合も下痢の原因となることがあります。なので、当サイトが厳選した、安全性が高いおすすめドッグフードを試して見てもいいですね…!

3、ストレスや体温調整の衰えが原因で下痢をする場合

寒さやストレスが原因の場合

老犬は全てにおいて感覚が鈍くなります。「目が見にく・耳が遠い・反応が鈍い」など犬がストレスを抱えていることもあります。ストレス過多によって自律神経がコントロールができなくなり、消化吸収が鈍くなり下痢をすることがあります。

また、体温調整機能も低下するので、お腹を冷やして下痢をすることがあります。

成犬に比べるとお世話をする時間が増えてくる老犬ですが、しっかりと向き合ってあげる事が非常に大切だと思います。

愛犬の様子を随時チェックしてあげることや、一緒にいる時間を増やしてあげるなど、ストレスを軽減してあげることで、下痢を改善させることも可能です。

いつもと様子が違う場合は、掛かりつけの動物病院で診察してもらうことをおすすめします!

子犬が下痢をした時に注意してほしい事って?

子犬が下痢をした時の注意点

子犬が下痢を起こす原因には様々な事が考えられますが、一番多いのが、環境の変化によるストレスです。ブリーダーやペットショップから新しいお家で生活する時や、ドッグフードの違いなどで下痢や軟便をする子犬が多いですね!

また、ウィルス感染しないように、ワクチン接種をするのですが、このワクチンが子犬の下痢を引き起こしてしまうことがあります。一番怖いのが、寄生虫による下痢です!

寄生虫の下痢の場合は、基本的に駆虫剤を使用するのですが、子犬に使用すると、かえって下痢を悪化させることになるので使うことができません。なので、下記の症状がある場合は寄生虫の下痢をしているときに多い症状なので、すぐに獣医さんに排除してもらいましょう!

すぐに診断してもらった方が良い下痢
  • いつもウンチの臭いが違う場合(寄生虫)
  • お腹だけが膨らんでいる場合(寄生虫)
  • しっかりと食べているのに痩せている場合(寄生虫)
  • 下痢が治っても、またすぐに下痢になる場合(寄生虫)
  • いつもより過食気味の場合(寄生虫)
  • 血便がある場合(感染症)
  • 下痢と嘔吐が一緒にある場合(感染症)
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サプリメントで犬の下痢が改善するって本当?

犬の下痢にはサプリが効果的?

犬が下痢をした時に、サプリメントを使用して改善する場合もあります。しかし!サプリメントや下痢止めを投薬して、一時的にストップさせても、下痢の原因がわからないのでおすすめしません。さらに悪化させてしまい病を見逃してしまう場合があります。

まず犬が下痢をした原因を探さないと、重大な病気になっている可能性もありますので、頻繁に下痢や嘔吐をしている場合は、動物病院で検査してもらい原因を探してもらいましょう!

その結果として、犬の必要としている成分を「サプリメントで補えるのか?」、「ドッグフードの切り替えが必要なのか?」など獣医さんに相談してみる方がおすすめですね!

ビオフェルミンで犬の下痢は止めることができる?

犬の下痢はビオフェルミンで治る?

まず、ビオフェルミンには、乳酸菌の一種であるビフィズス菌が主成分になっている薬というよりサプリメントのような感覚です。なので、腸内環境の乱れを整えることができるビフィズス菌を補うことで、下痢や便秘の改善に期待ができます。

「愛犬にビオフェルミンを与えることは可能?」と質問されると、腸内環境を崩した軽い下痢や一時的な場合には、ビオフェルミンを少量与えて様子を見ても良いでしょう!

ビオフェルミンの薬量に関しては、個体差にもよると思いますが、体重5kgの犬で1日1錠です。大人の服用量の1/10を目安にしてみましょう。

その他の下痢止めについて下記の表にまとめてみましたので参考にしてみてください。

入手場所 下痢の症状 副作用
プロナミド 動物病院 消化管運動機能低下
フラジール 動物病院 寄生虫など
正露丸 薬局 ×犬は使用禁止
ミヤリサン 薬局 腸内環境の乱れ

正露丸を犬に与えることは非常に危険です!

正露丸は人間用だけに「フェノール」「クレゾール」「グアヤコール」の成分から製造されているので、フェノールを代謝できない犬に正露丸を与えると、消化器官を逆に傷めてしまいます。

絶対に与えないように注意しましょう!

ビオフェルミンを与える場合は、主成分がビフィズス菌なので副作用の心配はありませんが、乳製品でアレルギー症状が出てしまう犬は注意しましょう。

また、「新ビオフェルミンS」意外のビオフェルミン下痢止め・ビオフェルミン止瀉薬・ビオフェルミン便秘薬・ビオフェルミン健胃消化薬錠・ビオフェルミンVCは、人間専用の医薬品となりますので犬には与えないでください。

「りんご・ヨーグルト・さつまいも」は下痢に効果的?

ここでは、家でできる対処法として、「犬が下痢をした時に与えて効果がある食材とは?」という問い合わせが多いのでまとめてみました。

1、りんごで犬の下痢は改善するの?

犬はりんごを食べることができますが、大きくカットしたものだと喉に詰まりやすいので注意してください。また、りんごには整腸作用があると言われていますので、病気で下痢をしている以外には、すりおろしたりんごをドッグフードにトッピングしてあげるといいでしょう!

そもそも、りんごは食物繊維が豊富なこともあり、腸内の善玉菌を活性化させるためにはおすすめの食材です。ドッグフードに使用されていることもあるので、病気ではない慢性的な下痢に効果的ですね!

個体差にもよりますが、りんごでアレルギー症状が出る場合がありますので、与え過ぎにも注意した方がいいですね!一時的にお腹を壊しているときに、整腸作用として与える程度にしましょう!

2、ヨーグルトを与える時の注意点はある?

犬が下痢をした時にヨーグルトは?

ヨーグルトは牛乳と違い、乳酸菌が乳糖(ラクトース)の一部を分解しているので、善玉菌を増やすという目的ではおすすめの食材です!下痢に効果があるというより、腸内環境を良くすることで免疫力をアップさせ、犬が下痢をしにくい身体づくりに期待できます。

また、ヨーグルトを選ぶときは、無添加で低脂肪or無脂肪のものを選ぶようにしましょう!個人的には明治ブルガリアヨーグルトなどがおすすめですね!

与え方は、菌が生きたまま腸に届くように、ドッグフードにトッピングして与えましょう!また、冷たいままだとお腹を壊す犬がいますので、人肌に温めてから与えましょう。また、「りんご」や「バナナ」などをすりおろすことで、消化不良の改善効果があります。野菜や果物の酵素を取り入れることもおすすめですね!

3、さつまいもの皮は剥いた方が良いの?

さつまいもは犬の下痢におすすめ?

犬はサツマイモの皮を食べることができます。皮の近くの実は、栄養素が豊富と言われているので皮ごと与えている人もいます。しかし、実の部分より消化しにくいので、お腹がデリケート犬の場合は、皮を取り除き実だけを与えた方がいいでしょう!

サツマイモは、食物繊維が豊富で、下痢気味やお腹が緩い時など整腸の為におすすめですが、与える量のバランスが大切で、与えすぎによって逆にお腹を壊すこともあります。

サツマイモを与える時は、必ず茹でたり焼き芋にしてあげましょう!生で与える人もいるようですが、消化が悪いので柔らかくなるまで熱処理しましょう。

文部科学省の食品成分データによると、サツマイモはシュウ酸やカリウムが含まれているので、心臓病や腎臓病の犬は注意が必要になります。また、シュウ酸カルシウム結晶になりやすい犬にもおすすめしません。

まとめ

今回は、犬が下痢をした時の原因と対処法について徹底に分析した結果を紹介してきましたが、いかがでしたか?

犬の下痢には、一過性な物から重大な病気になっている可能性がある下痢まで様々でしたが、排泄の種類や日ごろの健康管理で、愛犬のちょっとした事を見逃さないようにするのが重要になります。

特に、子犬や老犬の場合は、感染症や寄生虫など消化器官に問題がある場合もあります。下痢が酷くて、嘔吐や発熱などがある場合は、すぐに掛かりつけの獣医さんに診断してもらう方が安心です。症状が酷く元気がない場合などは、緊急でも対応してくれる動物病院に連れて行ってあげましょう!